移住後、半年が経過し、定職に就いた。
定職といっても、圧力のかかった企業面接を受けたわけでもなく。
妻の友人からの紹介で、いわゆる「営業」で、歩合制の仕事だ。
それでも、アマゾンフレックスで危険を伴いながら、仕事があるかないかも分からない不安定な生活をするよりは、はるかに良いのだと思う。
ジャンプしようと思っても、地面が固くなければ飛ぶことはできない。
その地面の範囲は狭いけども。
ぬかるんだ地面よりはよっぽど良い。
そんなイメージだ。
そして、37歳、妻と子供3人を抱える父親の給料が、13万5000円なわけだが。
新卒の高校生よりも安く、本気出したアルバイトよりも、わずかに多い。
そんなレベルの収入基盤。
この時代に、子供3人を抱えた父親の収入が13万5000円なんて、目も当てられない。
一応、自己防衛のために話しておきたいのだが、移住前は普通の会社員の方ほどの給料はもらっていた。
これを一応でも言っておかないと、「あまりにも惨めでたまらない」と言いたいところだが、この給料さえも、所詮は架空の収入。
親子でコンビニ経営をしていて、いくら給料を貰っても、所詮はパパからのお小遣いだ。
こうして文字にすると、ただただ恥ずかしい限りだ。
だから、この13万5000円という数字は、自分の能力をそのまま映し出したものだと思っている。
能力以上かもしれないが、時給換算すれば、最低時給には到達している気がするが、気のせいだろうか。
結局のところ、外に出たら何もできやしない。
長い期間、肥溜めのような職場で、腐った仲間たちと自分を比較し、猿山の大将でいれば、給料としては良かったのかもしれないが、「人生」としては、あまりにも小さく、つまらないものになっていたし、なっていたであろう。
その澱んだ水の中にいると、「ここは澱んでいる」と感じても、居心地が良くて出られない。
けど、今なら当時の自分にはっきり言えることがある。
「そこの水。死んでますよ」
この収入を公表すると、おそらく同業者の人にはわかってしまうのかもしれない。
そもそも、「営業」が一番やりたくなかったのだが、皮肉にも「向いている」と言われてしまった。
そうれはきっと、神奈川という土地で育った故の敬語文化と、長い接客で染み付いてしまった、営業スマイルが原因だろう。
でも、人に勧めることはできないし、押し付けるのも好きじゃない。
知識も経験もないのに、人にものを勧めるなんてことができるのだろうか。
なんて、弱音を吐いている自分もいるが、「もうどうにでもなれ」と、ある意味腹を括っている自分もいる。
そもそも、営業をするしないの前に、人生そのものが確約されたものなんてないし。
ひと風吹けば、人生の流れも変わってしまうのだろうと思っている。
移住して以降。
自分の中に「強い信念」なんてものは存在していないようで、ポケモンで言えばメタモンのように、その場その場で変化して、その場をやり過ごす方が、自分には向いているらしい。
たとえリザードンに変化しても、「ひっかく」と「ひのこ」程度しか使えないし。
カメックスに変化しても、「たいあたり」と「みずでっぽう」くらいしか使えない。
フシギバナの説明も必要だろうか?
ちなみに、ゲームボーイでやった最初のポケモンの1匹目はゼニガメだった。
なんの話だ。
でも、どんなに変化しても、雑魚は雑魚。
どこかで「自分」を決めて、自分なりに覚えられる「技」を身につけなければ、戦っていくことはできないのかもしれない。
競争するのは好きじゃない。
いや、はっきり言って嫌いだ。
以前は嫌いではなかったが、ここに来て「絶対」がつくほど興味がない。
誰が「強い」「弱い」なんて、好き勝手言ってくれ。
自分が「最弱」だとしても、構わない。
だから、せめて。
「自分は自分だ」と言ってやりたい。
向上心がないわけではない。
人生にしても、仕事にしても、向上心を心から失ったことはない。
一時的に、苦しくて辞めたくなったことはあったとしても、今もこうして、何か良い方向に舵を切れないかと、試行錯誤しているつもりだが、残念ながら結果に結びついていない。
けど、それはある意味いつもの事なのだろう。
「賢くない」
ただそれだけ。
でも、辞めない。
バカなので。
もし、このブログを子供が見たとするなら、こう伝えておきたい。
何かをするたびに、いつだって見返りを求め、結果を求めている。
ブーメランを投げたら、ちょっと綺麗になったブーメランが返ってくると思っている。
あわよくば、2つもらえるかも。
が、投げたブーメランが、バナナの皮として戻ってきたら、人はすぐに辞めてしまう。
投げても投げても、返ってくるのがバナナの皮や画用紙のブーメランだったら、辞めたくなるだろう。
でも、なぜか奥の方で、なんの見返りも求めずにブーメランを投げ続けている奴がいる。
その根拠がどこにあるのかは分からないが、投げるのが好きなのか、ただのドエムなのか。
そんなアホを横目に、次の遊びを見つけにいく。
そしてまた、見返りを求め、結果が出ず、辞める。
次の遊びに。
そんなことを繰り返している中で、あの時のドエム野郎が、立派なブーメランを掲げて、チヤホヤされている。
「あいつ、あの時、アホみたいにブーメラン無駄にしてたやつだ!」
「なんであんな奴が!!」
っていうのが、人生の成功だったりするのかもしれない。
全員が全員、成功するなんてありえない。
光の足元には、必ず影がある。
それは真理だろう。
とりあえず、格好つけて言いたいことは言った。
後で見返したら、嘔吐必至であろうこのブログも、「しょーもない思い出」くらいになっていて欲しいものだ。
13万5000円の話から、一体何を話したかったのかは分からない。
でも、いつも言うように、ここは「肥溜め」なのだ。
うんこの仕方にルールはない。
せいぜい切れ痔に気を付けるくらいだろうか。
あぁ。汚い。
あぁ。醜い。
が、今日もそんな1日を終えようとしている。
そんな1日を生きたこと。
そんな明日を迎えること。
そんな当たり前の連続に、わずかばかりの感謝を込めて、今日の自分に別れを告げる。
お疲れさんでした。
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