病気の世界

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次から次へと、尽きることなく出てくる欲望に応えるかように、その欲望のさらに上をいく欲望量で、世界は満たしてくれている。

もはやそんな欲望の海に溺れていることも気づかないまま。

この世界で溺死している。

まさに天国。夢の世界。

 

努力も我慢もしなくても、ボタンひとつで簡単に欲望を満たすことができる。

スマホ、テレビ、ゲーム。

なんでもかんでも揃っている。

にも関わらず、貪るように「もっと、もっと」を言い続けては、欲望と共に体も肥えていく。

千と千尋の世界だったら、とっくにムチでぶっ叩かれているところだが、残念ながら誰も叩いてはくれない。

叱ってバカにしてくれるユバーバの方が、この世界よりよっぽど優しい。

 

大人たちに聞かれる。

「夢はなんですか?」

 

「サッカー選手です」

そう答えて、家に帰ってする事は、アニメを見て、ゲームをして漫画を読む事らしい。

 

どうやら、この世界はボールを蹴らなくても、夢が叶うと信じられているのだろうか。。

それとも、首相と同じように、手を挙げれば簡単になれるものだと思われているのかもしれない。

 

ふと思うことがある。

何も望まなければ、努力なんてする必要はない。

 

いわゆる「普通」に生きればいいのだから。

その「普通」ですら、継続して生きていくのは大変なのだから、「それ以上」を望むのであれば、当然、他の人より何かを積み重ねる必要がある。

「普通」がつまらないとは思わない。

別に「普通」でいいじゃないか。

人それぞれ「普通」の基準は異なるが、多少に関わらず定期的に給料をもらい、ボーナスをもらい、週休2日をもらい、好きなものを食べて、好きな事をして生きていく。

一体、いつからこの「普通」が、「努力しない人」みたいな価値観になったのだろうか。

 

YouTubeでは、何で成功したかは分からない成功者たちが、「毎日グータラして、言われたことしかしてないから貧乏なんだ!!」と叱責してくれる。

毎日8時間仕事をして、さらに加えて「努力しろ!!」って言われれば、それは確かに疲れてしまうだろう。

 

「言い訳ばっかりするな!いいからやれ!!」

そうやって、できない自分を卑下していき、最終的には元の鞘に戻る。

 

「また夢を見てしまった」

そう言い残して、普段の生活に戻る。

 

現時点で、自分が何を言いたいのか、腐るほど分からない。

わかっているのは、まだ木曜にも関わらず、子どもたちは自己管理をせず、「こうしなさい」と言われない限り、寝ようとはしない。

それどころか、テレビを大音量でゾンビのような顔で見ている奴らと、電話に夢中になって、自分の声のデカさに気づいていない奴がいる。

そして、その中心でスーパーサイヤ人になりかけているのが、今の私と言うことだ。

 

この状況を「幸せ」と呼ぶのか、「地獄」と呼ぶのか、「天国」と呼ぶのか、「病気」と呼ぶのか、もう分からない。

でも、少なからず、現時点で「幸せ」は感じてはいない。

こうしてブログを書いているのが、何よりの答え。

ひたすらに、やるせない怒りと、この「病気」とも言える状況に、成す術もない。

 

いや、成す術はあるが、それはもう「一人になる」ことになってしまう。

超自己中、頑固一徹のクソ親父になって、家にあるもん全て放り投げてしまえば、解決ゾロリなのだが、残念ながらそうもいかない。

その歯痒さが自分にとって「ストレス」なのだろう。

 

考えすぎ、完璧主義すぎ。

行き着くのは、そもそも自分が大した人間ではないのに、人には何かを求めているところだろう。

家族、子供とはいえ、人にとやかく言う前に、自分を正した方がいい。そう思う。

 

親はいつだって偉そだが、その親も実際は大したことないどころか、今の子供達を見ているように怠惰を極めて生きてきたのだろう。

中には、青春を捨ててきた人もいるかもしれないが、だからと言って、同じことを子供に望むのもいかがなものだと思うが、自分が体験したことがないから、その気持ちは分からない。

もし、イチロー氏に子供がいたら、イチロー氏は子供に「努力」を強制するのだろうか。少し興味がある。

 

世界や他人には「病気」だ。なんて言っておいて、自分はどうなんだよ。って、少し時間を置いたらそう思えるようになった。

自分もしっかり「病人」なのだと思う。

きっと、それぞれが「私は違う」と思っているのかもしれないが、結局はヤギか羊程度の違いしかないのかもしれない。

少なくとも、自分の周囲にいる人は、自分の仲間と言っていいだろう。

大谷翔平さんと仲良しのレベルだったら、きっとここにはいない。

 

だから、そろそろ水原一平さんに会えるかもしれない。

彼は誰もが羨むポジションを放棄して、下界に降りてきてくださった。

しかし、腐っても鯛。

英語ペラペラの時点で、この階層にはいないだろう。

 

あぁ。なるほど。

山なのね。

プラミッドなのね。

 

上の方は浸かってないのか。

この世界全体が使っているのではなくて、山の上の方は浸かってないのか。

まぁ。これだけ「欲望」という重荷をつけて泳いでいれば、そりゃ沈むわな。

 

ただでさえ、泳いでいないと沈んでしまうような世界なのに、重荷までついている。

山の上の方では、きっと釣りでも楽しんでいるのだろう。

キャッチアンドリリース。

「こんな汚い海で泳いでいるやつなんて、食べたくない。」

納得だ。

 

とか言って、何ひとつ納得なんてしていない。

深まるのは疑問と夜ばかり。

この数十分間。

パソコンに向かって、「ムダ」を使い続けてきた。

 

だから今日も、沈んでいる。

その結果なのか?それが結果なのか?

 

分からない。

分からない。分からない。

 

というわけで、寝る。

分からない。イライラする。なんかムカつく。

けど、終わりが見えないから、寝る。

 

疲れ切った夜の頭と感情なんて、信用できたものではない。

否定と肯定を繰り返す。

天使と悪魔が会話をする。

砂糖と塩を交互に舐め合う。

鏡と喧嘩をする。

 

減りもせず、増えもせず。

ただ時間だけが流れた。

そんなクソみたいなブログと夜だとしても、思い出としてとっておこう。

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